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フトアゴヒゲトカゲには3つ目の目があります。
厳密に言えば、目ではないんですが現在もその名残として頭の上の部分に謎の器官が残っています。
初めてフトアゴを飼った時には、何だろこの不思議な形のうろこ程度に思っていたんですが、実はこれが3つめの目だという事なのです。
このちょっと白い半透明なうろこが3つめの目らしいです。
え?トカゲには目が3つあるの!?
と思う所ですが、実際は太古の昔から生物にはある程度この機能が備わっている生き物がいて、進化の過程で機能が失われて退化してしまった名残だと言われています。
例えば、水中に生きる生物たちが側面に目があっても上部の視界はありません。
そこで頭の上に目(の様な器官)を持つことで、光を感じ方向を定めていたとも言われています。
フトアゴヒゲトカゲについている3つめの目の正体は、「頭頂眼」と呼ばれる器官です。
パッと思いつかない事が多いですが、要するに目が3つあるよという事です。
が、現在はもうほぼ退化してしまって、”昔目があった名残”程度の認識です。
能と直結した視覚器官であるということですが、実際は何なのでしょうか。
やたら難しい感じなんで、ざっくり説明すると・・・
太古の昔、生き物の目は明暗を判別する程度のものだった為に、目を補うため頭頂部にもうひとつ光を感じる目がありました。
当時はまだ皮膚を透かして外の世界を感知する程度のものだったけど、生物が進化をする過程で本来の目である両目が多機能になってしまい、明暗の判別以外にも立体的に映像を見たり、ものを見れる様に進化しました。
しかし、もうひとつの目は進化しないでそのままずっと脳に埋まって直結したままで皮膚を被ったまま残り続けました。
次第に生物が強い頭蓋骨や、硬い皮膚(うろことか)を持つようになり、そのまま埋もれましたとさ、めでたしめでたし。
という感じです。
なので彼らの頭頂眼は、人間から見て目視出来るほど未だはっきりと見えるということです。
ここで気になるのが、この頭頂眼他の生き物にもあるのでしょうか?
とうことです。
頭頂眼を持っていた生物も、現在では退化してしまいその機能を失ってしまっている事が多い様です。
しかし不思議なことに、何故か多くのトカゲにはこの頭頂眼の名残があり、一説にはムカシトカゲだけが頭頂眼を持っていると言われています。
フトアゴにあるアレは一体・・・?
と思うんですが、ムカシトカゲは頭頂眼が未だ健在でその他のトカゲは”あくまで名残”程度の認識なのかと思います。
現在は名残として残っている生き物では、カエルなどの両生類やヤツメウナギなどにもあるみたいです。
それを聞いて家のバジェットガエルとツノガエル、コーンスネークなどの頭を見ましたが・・・見つかりませんでした。
おそらく彼らは皮膚や頭蓋骨に埋まってしまっているのかもしれません。
と、ふと思うのは人間にはあるの?ということ。
結論から言えば、頭頂眼ではないにしろ頭頂眼と同一起源の器官が備わっています。
松果体と呼ばれるグリーンピースほどの大きさの器官で、視床部に挟まれています。
主な機能は概日リズムを調整するホルモンを分泌するということなので、1日が24時間であるということを認識するために必要不可欠です。
ではフトアゴヒゲトカゲたちが、その3つめの目を使って1日を判別しているのか?と不思議に思います。
彼らは頭部の皮膚を通して弱い光を感じられる程度・・・と言われていますが実際はどうなのでしょうか。
近年発表された事例では、トカゲに見られるこの頭頂眼が一体どんな役割を果たしているのかを実験したものがあります。
カナヘビの一種の頭頂眼を切除、あるいは塗りつぶして実験をした結果、何も手を加えてない個体のみが正常な行動を取ったと言われています。
その結果から、いわゆる羅針盤の役割を果たしているという事が発表されています。
ということは、頭頂眼から当たる光を元に方角などの情報を判断しているということになるんでしょうか。
もしかしたら紫外線や光は目ではなくこの頭頂眼を使って感じ取っているのかも知れませんね。
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